第15回国体切手買取

第15回国体切手買取

2種連刷




静と動の美、1960年国体切手が描く日本の精神

ふとした瞬間に見つけた古い切手。そこには、過ぎ去った時代の息遣いや、人々の情熱が色濃く残されていることがあります。今回、皆さんと一緒に紐解きたいのは、1960年(昭和35年)に開催された第15回国民体育大会を記念して発行された切手です。日本の武道の精神を象徴する剣道と、力強い躍動感あふれる跳馬。この二つの図案を通して、当時の日本のスポーツの姿を垣間見てみましょう。

武道の精神と肉体の躍動。切手に宿る二つの魂

1960年10月23日、第15回国体の開催を祝し、二種類の記念切手が発行されました。それぞれの発行枚数は800万枚。これは、多くの人々がスポーツの祭典に注目し、その記念となる切手に魅力を感じていたことを物語っているでしょう。

切手のデザインには、静寂の中に研ぎ澄まされた精神が宿る「剣道」と、力強い助走から一瞬の跳躍を見せる「跳馬」が選ばれました。竹刀を構え、相手の動きを静かに見つめる剣士の姿、そして、全身のバネを使って空中に舞う跳馬の選手のダイナミックな動き。小さな切手の中に、それぞれの競技が持つ独特の魅力が見事に表現されています。

気になる現在の価値ですが、カタログ評価では連刷ペア(二枚つながった状態)で100円前後とされています。これまでご紹介してきた国体切手と同様に、発行枚数が多かったため、市場での希少価値はそれほど高くありません。現在も、ほぼ額面に近い価格で取引されることが多いようです。

しかし、この切手の魅力は、単なる貨幣価値だけではありません。1960年という時代、そして日本人が大切にしてきた武道の精神や、肉体を通して表現される力強さを今に伝える、貴重な文化的遺産と言えるでしょう。切手を見ることで、私たちは当時の日本の精神性や、スポーツへの熱意を感じることができるのです。

記憶を未来へ繋ぐ、不朽のメッセージ

もしあなたがこの1960年国体切手をお持ちでしたら、ぜひその繊細な描写をじっくりとご覧ください。剣士の真剣な眼差し、跳馬選手の躍動感あふれるポーズ。当時のデザイナーの技術と情熱が、鮮やかに伝わってくるはずです。


さらに、この切手をきっかけに、剣道や跳馬といった競技の歴史や、1960年の国体について調べてみるのも興味深い試みです。当時の社会情勢や、スポーツが人々に与えた影響を知ることで、この小さな切手が持つ意味合いが、より深く理解できるでしょう。



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