第19回国体切手 買取 

第19回国体切手 買取 

2種連刷



躍動とバランスの美、1964年国体切手が描くスポーツの瞬間

ふと手にした古い切手。その小さな紙面には、過ぎ去った時代の熱気や、人々の記憶が鮮やかに蘇ることがあります。今回ご紹介するのは、1964年(昭和39年)に開催された第19回国民体育大会を記念して発行された切手です。チームの連携が鍵となるハンドボールと、繊細なバランス感覚が求められる平均台。この二つの異なるスポーツを通して、当時の日本のスポーツシーンの多様な魅力を探ってみましょう。

チームの絆、一点に集中する美。切手に宿るスポーツの魂

1964年6月6日、第19回国体の開催を記念して、二種類の特別な切手が発行されました。それぞれの発行枚数は2200万枚。これは、東京オリンピック開催を同年秋に控えていたこともあり、スポーツへの関心が非常に高まっていた時代を反映していると言えるでしょう。

切手のデザインには、スピーディーなボール回しと力強いシュートが魅力の「ハンドボール」と、わずかな揺れも許されない集中力が求められる「平均台」が選ばれました。選手たちがボールを繋ぎ、ゴールを目指す躍動感、そして、平均台の上で繰り広げられる一連の動きの優雅さ。小さな切手の中に、それぞれのスポーツが持つ異なる魅力が見事に表現されています。

気になる現在の価値ですが、カタログ評価では連刷ペア(二枚つながった状態)で100円以下とされています。発行枚数が大幅に増加したため、市場での希少価値はこれまで以上に低くなっています。現在も、ほぼ額面に近い価格で取引されるのが一般的です。

しかし、この切手の魅力は、単なる金銭的な価値だけではありません。1964年という、日本が国際的なスポーツの舞台へと大きく踏み出した時代の熱気、そして、チームワークや集中力といったスポーツが持つ普遍的な価値を今に伝える、貴重な記録と言えるでしょう。コートを駆け巡る選手たちのエネルギー、そして、平均台の上で繰り広げられる洗練された美しさ。切手を見ることで、私たちは当時のスポーツの息吹を感じることができるのです。


もしあなたがこの1964年国体切手をお持ちでしたら、ぜひその生き生きとしたデザインをじっくりとご覧ください。ボールを追いかける選手たちの躍動感、平均台の上でバランスを取る選手の繊細な動き。当時のデザイナーが捉えた、スポーツの持つ一瞬の輝きが、鮮やかに伝わってくるはずです。


さらに、この切手をきっかけに、ハンドボールや平均台といった競技の歴史や、1964年の国体、そして東京オリンピックについて調べてみるのも素晴らしい試みです。当時の日本の社会情勢や、スポーツが人々に与えた希望を知ることで、この小さな切手が持つ意味合いが、より深く理解できるでしょう。

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