第20回国体切手 買取

第20回国体切手 買取 

2種連刷



鍛えられた肉体と精神、1965年国体切手が語るアスリートの肖像

ふと手にした古い切手。その小さな紙面には、過ぎ去った時代の熱気や、人々の記憶が鮮やかに蘇ることがあります。今回ご紹介するのは、1965年(昭和40年)に開催された第20回国民体育大会を記念して発行された切手です。高度な技術と集中力が求められる鞍馬と、ひたむきな精神力が試される競歩。この二つの異なる競技を通して、当時の日本のスポーツが持つ奥深い魅力を探ってみましょう。

技の極致、不屈の精神。切手に刻まれたアスリートの息吹

1965年10月24日、記念すべき第20回国体の開催を祝し、二種類の特別な切手が発行されました。それぞれの発行枚数は2500万枚。これは、近年では最多の発行枚数であり、当時のスポーツへの国民的な関心の高さを物語るものと言えるでしょう。

切手のデザインには、流れるような動きと正確な技術が求められる「鞍馬」と、長い距離を歩き続ける強い精神力が試される「競歩」が選ばれました。鞍馬の上で繰り広げられる一連の美しい技、そして、ゴールを目指してひたすら歩き続ける選手のストイックな姿。小さな切手の中に、それぞれの競技が持つ異なる魅力が見事に表現されています。

気になる現在の価値ですが、カタログ評価では連刷ペア(二枚つながった状態)で100円以下とされています。発行枚数が非常に多かったため、市場での希少価値はこれまで以上に低くなっています。現在も、ほぼ額面に近い価格で取引されるのが一般的です。

しかし、この切手の魅力は、単なる金銭的な価値だけではありません。1965年という、日本のスポーツが成熟期を迎えつつあった時代の熱気、そして、技の極致を目指す美しさ、不屈の精神といったスポーツが持つ普遍的な価値を今に伝える、貴重な記録と言えるでしょう。鞍馬の上で繰り広げられる芸術的な動き、そして、一歩一歩ゴールへと近づく競歩選手の強い意志。切手を見ることで、私たちは当時のアスリートたちの息遣いを感じることができるのです。

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